営業の本質を伝えることにニーズはあり!子どもたちの未来につながる活動に伴走できる喜びを体感/9期生 松本英樹さん(アサヒビール株式会社)

新卒で入社したビール会社で営業一筋30年。長年培った経験で、自分はどんな力を発揮できるか試してみたいと、このプログラムに参加を決めた松本英樹さん。
自分のキャリアや強みを見つめなおすワークショップを経てインターンシップに臨んだのは、これまで全く接点がなかった教育業界でした。インターン先の「特定非営利活動法人 みらいずworks」代表の小見まいこさんにお会いして話をする中で、自分がやりたかったのはこれだ!と確信したという松本さんに詳しいお話を伺いました。

(※上記写真は、オンラインMTGの一コマ)

どうせやるなら学校の先生、それも校長先生になってみたい!?

新卒で今の会社に入社以来、一貫して営業畑を歩んできました。このプログラムに応募したのは、自分のやってきた営業という仕事に、社外ではどれだけのニーズがあるのか、今の自分はどんな力を発揮できるかを試したいと思ったからです。

今の職場でも、営業のプロセスや流れを整理し、伝えていくことの重要性を感じながら働いています。ビール会社の営業はかつて、毎日のように飲んでコミュニケーションを取ることが大切な営業活動の一つでしたが、今は時代が違います。部下との1on1ミーティングなどを通して、これからは、1人1人の営業メンバーの価値観をもっと理解することが、それぞれの営業力を発揮することに繋がるのではないか?更に、入社するもっと前の子どもの頃から自分の価値観を大事にすることで、より社会で活躍できるのではないか、と思うようになりました。

そんな私はインターンシップ先を選ぶ際、「学校の先生になりたい!どうせなら校長先生をやってみたい!」とリクエストしました。そこで紹介されたのが特定非営利活動法人 みらいずworksさんです。

新潟に行って代表理事を務める小見さんにお会いし、「自分らしく みんなとともに 社会をつくる人を育てる」という団体理念と、その活動内容に大変興味をもちました。多様な講座や研修の企画運営を通して地域と学校を結びつけ、子どもたちが自分らしくワクワクしながら生きる社会をつくる。そんな夢をもった子どもたちが増えることで町が活性化し、結果的に日本が活性化する・・・なんて素晴らしいんだろうと自分までワクワクしました。

新潟から戻る車内のお供はやはり、スーパードライと新潟の地酒、柿の種!

営業の極意を伝授していたら出会えた、キラキラな眼差し

インターンでの活動は2週間に1度、オンラインでの営業会議に参加して課題を把握し、それを解決するためのアドバイスをするものでした。みらいずworksさんは、小中学校向けのオリジナルの研修講座やワークショップ、職場体験の提供など、優良なコンテンツを持っています。
しかしながら、NPOの活動や理念に共感されるメンバーの方が多い一方、営業経験のある方は少なく、自ら営業をかけるというより、問い合わせがあれば対応する、といった受け身の姿勢になっていることがわかりました。事業としてもっと収益性をあげるためには、誰に・何を・どのように売っていくのか、を明確にした「営業活動」を行う必要があります。そこで、営業とはどのような流れで行うものなのか?私なりの思うところを皆さんにお伝えするようにしました。

日常のコミュニケーションは、チャットツールSlackを使っていました。そこに私が営業の定義や手法などをいろいろ書き込んでいきます。すると、次回のオンライン会議では質問攻めにあうのです(笑)。皆さん、熱量がすごくて、キラキラした目で質問をしてこられるので、ちょっと嬉しく、胸が熱くなりました。まさに校長先生になれたような気分です。

プログラム中唯一のリアル開催、卒業セッションでの松本さん

引き続き伴走を続けながら、本業もブラッシュアップ

インターンシップ期間はわずか2か月でしたが、その後、ありがたいことに継続のオファーを頂き、現在もプロボノとして伴走させてもらうことになりました。
月1回の営業会議には、本業でのフレックスタイムを利用して参加しています。幸い、裁量ある働き方ができることもあり、業務時間外の参加についても負担に感じることはありません。むしろこの体験を通じて「営業」という仕事を整理して再定義でき、伝えていくことにニーズがあるとわかったことは、私にとって大きな収穫でした。本業にも役立っています。

主体性をもって臨めば、自ずと道はひらけます

セカンドキャリア塾は自信をもっておススメできる制度ですが、入塾すれば導いてもらえる、とは思わない方がいいですね。受け身ではなく、自ら主体的に動くのでなければ楽しくないですから。同じ会社の後輩たちには、50歳を過ぎたら迷わず応募した方がいいと伝えています。

私はこれをきっかけに来年、コーチングの勉強会で知り合った仲間たちと、オンラインでのコーチングワークショップを始める予定です。これもプロボノですが、キャリアのモヤモヤを解決するというより、「今が幸せ」「今で満足」という状態で、その先の未来を思い描こうというポジティブなコーチングです。新たにいろいろなことが私の中でも動き出しています。

ある時は町の歴史動画のナレーションも担当しています