異業種・異職種にインターンシップでチャレンジ！/5期生 倉橋尚子さん（50代女性）
ユーザー開発
「インターンシップは今の仕事と全く違うことがやりたい」とプログラム当初からはっきりおっしゃっていた倉橋尚子さん。インターンシップでは、これまで訪れたことのなかった富山県高岡市で、地域の人材育成の取組みから生まれた食堂「熱中広場ばなな」で、経営者の開さんの壁打ち相手として伴走されました。
プログラム参加を経て「セカンドキャリアには、”これをやらねばならない”は無い」と語って下さった倉橋さんに、インターンシップでの取組みや感想をお聞きしました。
※上記写真はインターンシップ先である富山県高岡市にて（左が倉橋尚子さん）
最初は漠然としていた、プログラムへの参加
50代に入った時に「そろそろセカンドキャリアを考えよう」と。キャリアコンサルタントの資格を取ったものの、日々の業務に追われて活動出来ないまま、気がついたら50代も後半に差し掛かり、「そろそろ行動したい」と思っていた時に出会ったのが、セカンドキャリア塾でした。「まずは行動してみたら、何かしら気づきがあるだろう」ときっかけ作りのつもりで始めたのです。
インターンシップでは「今の仕事と全く違うことがやりたい」
プログラム参加当初から、インターンシップで「今の仕事と全く違うことがやりたい」との気持ちは固まっていました。１つの会社でずっと人事の仕事をしてきて、「所詮社内のルール、外では通用しない」と思っていましたし、キャリアプログラムを通して「今までやってきたことにこだわらなくても構わないのだ」とも思えました。
行ったことのない富山県高岡市にある、飲食店経営者の壁打ち相手に
実は、インターンシップで接点を持つまで、富山県高岡市には行ったことがありませんでした。現在もインフラ系企業に在籍しており、飲食店は全く畑違いの業界。正直「私でいいのかな？」と思いながら、まずはインターン先の経営者の方との面談に臨みました。 オンラインでの最初の面談の場で、経営者の方に開店の経緯をお聞きし、とても温かく”ウェルカム”なお人柄にも救われて、お店のコンセプトを作れるといいね、とざっくりとしたゴールが決まりました。インターンシップのスタートでした。
普段考えることのなかったことを考える、新鮮な経験
まずはお店を理解しようとヒアリングから始めると、いくつか仮説が見えてきました。開店当初の熱いメンバーが残っているものの、新しいメンバーとの温度差があるのではないか、お店のスタッフの満足度はどうなのか・・・など「こうやったらどうだろう」「もっとこうできないかな」と考えるのは楽しかったですね。経営者の方とミーティングを重ねながら、実際に従業員の方にアンケートを実施して纏めたりもしました。
とはいえ、やはり行かないと分からない。インターンシップを始めて１ヶ月後、初めて高岡へ。お店でランチをいただいたのはもちろんのこと、その場でお客様にインタビューをしたり、近隣店舗の価格やメニューをこっそり確認したり、店舗周辺の人通りをチェックしたりと、予定していなかったこともその日に提案、快く背中を押してもらってやらせていただき、新鮮な時間でした。お店の皆さんが感覚的に捉えてきたことが、データで見えるようにすることで、貢献出来ていたら嬉しいです。
ピンと来ていなかった地方共創
プログラム名称にもある「地方共創」（※当時のプログラム名）については、参加当初、自分の頭の中にはありませんでした。今回、インターンシップで高岡市という今まで全く縁のなかった地域との関りが出来たことは、とても不思議な感覚です。インターンシップが始まってから、実は元同僚が高岡にいることが分かるなど、ご縁ってあるのかなぁと思いますし、自分の興味の幅が広がり、ボランティアもありかなと思えるようになりました。 実は、高岡には家族も一緒に行き、現地での調査を手伝ってもらったり。笑。高岡では老舗メーカーの工場見学をしたり、温泉に入ったりと、現地を満喫することもでき、インターンシップのおかげでいつもと違う旅になりました。
セカンドキャリアに「これをやらねばならない」はない
インターンシップ先の飲食店は、全員65歳以上のメンバーで運営しているお店で、「みなさん年を重ねてもこんなに活き活きと働いているんだ、自分も頑張ろう」と単純に思えました。実は、インターンシップ後、勤務先でも異動となり、全く違う職場で新しい仕事がスタートしたのですが、まぁ何とかなるかなと思えています。プログラム受講前は、次のキャリアへの焦りもありましたが、プログラムを通して色々な人と出会い、「いつ、これをやらなきゃいけない」ということは無いんだな、と実感することが出来ました。大人になると、新しい集団に入るのは勇気がいる人も多いと思います。私も友達を作るのが苦手な方ですが、このプログラムは自分の距離感でやれる場所で、初めての人と話すのも、共通するワークやテーマがあるので、抵抗感なく参加することが出来ました。とっかかりとして、チャレンジするのもあり、というくらいの感覚でもいいのかなと思います。
