改めて自分自身への理解を深めることが出来た/5期生 高橋史子さん(50代女性)

高橋史子さんは、役職定年などセカンドキャリアに悩む周りの友人たちに触れ、ミドルシニアのキャリアに興味を持つようになったそうです。まずは自分事として、自分でも学びたいとセカンドキャリア塾に参加されました。東京生まれ東京育ちで、「プログラム参加時、実は地方への興味はあまり無かった」と言う高橋さんがインターンシップでご一緒したのは、埼玉県秩父エリアでワーケーション関連事業を展開するオフィスプラス株式会社。インターンシップで生まれた秩父との関わりや、当塾プログラムの感想を伺いました。 

※上記写真は当塾卒業生交流会にて(左から二番目:高橋史子さん)

地方企業でのインターンシップに参加されていかがでしたか? 

東京出身で、これまでのキャリアの中で、地方の中小企業と一緒に仕事をする機会はなかったので、今回のインターンシップでは新鮮なことが多かったですね。

例えば、地方の自治体と地元経営者の密な関係性があるからこそ、地域社会が回っていること、など頭では理解していたことが、地方企業に参画したことで初めて身に染みて体感しました。 

 

インターンシップ初期は戸惑いがあったそうですね? 

インターンシップ先との初期のオンラインミーティングでは、普段の仕事の延長線上で、つい「ゴールは?」「KPIは?」と気になっていましたが、具体的な依頼が見えず、正直どうしようと不安になりました。今思うと、「やるからには早く何かしらの成果を出さなければ」と焦っていたんですね。DfE事務局メンバーに相談したところ、「あくまでインターンシップはお互いの練習の場であり、必ず成果を出さなければいけないわけじゃないですよ。」と話して頂けたことで、ふっと楽になりました。 

よく考えると、初めましての中で、どういう関係性を作るかってインターン先の企業さんにとっても手探りですよね。「●●やって」と伝えることに躊躇する人もいるかもしれないし、上手く表現できないこともあったのかもしれない。秩父に行った時に、インターン先の社長さんとゴルフをしながら、事業を立ち上げた背景や想いを伺う機会があり、「以前は売上ばかり追いかけて、売上の話ばかりしていた」とお聞きして、少し分かった気がしました。 

(インターン先の社長と行った秩父のゴルフ場) 

 

インターンシップで取組んだことは何ですか?  

オフィスプラスさんは、埼玉県秩父エリアでコワーキングスペースと宿泊施設を中心としたワーケーション事業を展開されています。私自身もワーケーションに興味があったので、1週間秩父に滞在して、施設やワーケーションイベントの調査を担当しました。まずは秩父に実際に行って、楽しんで、モニターみたいな形で秩父の魅力をお伝えしよう、と自分なりにこのインターンシップのゴール設定を定めたのです。具体的に、こういう形で秩父に滞在してやってみます、とご提案したら、コミュニケーションの頻度が増えて、あぁやっぱりそういうことなんだなぁと実感しました。 

現地に住んでいると、なかなか自社以外の施設に宿泊するのは難しいですよね。外部の人材だからこそ、違う目線で秩父を感じて、提案に活かせるんだと分かりました。更に、趣味でもあるゴルフを活かした新たなワーケーションプログラムの提案もやらせていただき、秩父でもゴルフを楽しみました。 

何よりも、ご一緒した皆さんの秩父愛が凄かった!私にも秩父愛が芽生えましたね。笑 

(インターン先の皆様に連れて行っていただいた秩父のホルモン屋)

 

プログラムを通して、気づいたことはありますか? 

ワークショップを通して、自分の強みや人間関係をアウトプットし、言語化することで、沢山の気づきがありました。自分は一つのことを集中して取り組むのは苦手で複数のことをプロジェクトベースで取り組むのが合っているとか、人と接すること・人と感動や気づき・学びを共有することが好きなど、改めて自分自身への理解を深めることが出来ました。これは、今後の働き方の軸になると思います。 

また、秩父でのインターンシップで、地方企業との関わり方のポイントを掴むことが出来たのは良かったですね。私自身のセカンドキャリアまでは、まだ時間がありますが、将来、地方での副業などを考える時に「最初はこうやればいいんだ」という型を知れたと思います。 

社会人経験が長くなり、本業の仕事だと「プレゼン資料はこのくらいのレベル感がないとダメ」といった枠に嵌っていることにも気づかされました。インターンシップを経験することで、日常とは全く違う環境で提案をしたり、プレゼンする。正解が分からない中で、合格点を取りに行こうとする自分がいるなぁと。アウトプットに掛ける時間も含めて、アウトプットの質や量を判断する難しさや面白さを肌で感じることが出来ました。 

(第5期卒業式でのワークショップ風景)

 

今後については? 

秩父でお会いした方から、「高校時代の同級生のうち、秩父に残っているのは2割くらい」とお聞きしました。私自身はこれまであまり縁のなかった秩父に行ってみて、都内からのアクセスの良さや、秩父の歴史や文化を体感し、秩父にはすごくポテンシャルを感じました。秩父だけでなく、周辺の皆野や小鹿野にも足を伸ばし、古い町並みや老舗の和菓子屋さんを訪れることも出来ました。こんなに東京に近いのに、昭和時代にタイムスリップした感じで驚いたんです。

まだまだ知られていない祭り文化といった面白い取組みは、今後より成長する可能性があると思いますし、地元ではない”よそもの”の人材がその成長に関与できることも実感したので、関係人口として、細く長く秩父との関わりを続けて行きたいと思っています。 

(秩父神社)