定年になってから行動するのでは遅い今このチャンスを使わないともったいない。 /勝並進さん(三井住友海上火災保険株式会社)

勝並さんは、損害保険会社に入社したにもかかわらず、自分で手を挙げて生命保険会社に出向し、キャリアの大半を生命保険業界で過ごし、東京・名古屋・埼玉などでの営業や本社の営業推進部門を経て、現在は三井住友海上あいおい生命保険株式会社のDX推進部署にて、主にプロジェクトの推進や社内での普及活動に従事されています。 

43歳の時に、会社で開催されたキャリアデザイン研修への参加がきっかけとなり、この先のキャリアについて考えていた、とお話された勝並さん。今回、“これまでの経験を他業界でも試してみたい”との想いのもと、「地方創生インターンシップ研修」に参加されました。 

インターンシップ先となった、北海道帯広市の観光交流拠点「とかちむら」を運営する SPCとかちむら株式会社は、コロナ渦における観光客減少からのV字回復を目指す中で、知識スキルを持つ人材のサポートを求めていました。勝並さんは、今後の経営計画策定の伴走役として、全く異なる業界ながらも、「保険の代理店に対してやってきた」経験を活かして取り組まれました。 

インターンシップ先の社長からの信頼も厚く、研修終了後に北海道を訪問。現在も副業として関係を継続されています。「今後も毎年インターンシップをやりたい」――そう最後に語ってくださった勝並さんに、インターンシップに参加した経緯や感想を伺いました。 

いきなり社外で副業としてお金をもらってやるのは、かなりハードルが高い。インターンシップでまずは試せる。 

 

――インターンシップへの参加の動機は何ですか? 

43歳で参加した会社のキャリアデザイン研修で、会社を越えて自分が持つスキルである「ポータブルスキル」の話が出ました。まず“自分が何に最も喜びを感じるのか“を考えてみると、第一が「他者への貢献」という軸だ、と気づいたのです。研修終了後も、“その軸で、一体何が出来るか”“どこかでアウトプットできないか”とずっと考えていましたが、中々機会はありませんでした。だから今回のインターンシップについての話を聞いた時、「これはいいチャンスだ!」と思いましたね。 

これまでの業務の中で、保険代理店に対して、経営計画や実現のための施策を一緒に組み立てていく、コンサルティング業務のようなことは経験していましたが、相手は取引先かつ取扱保険会社の社員であり、ある程度、知識も関係性も既にある中でやってきました。インターンシップであれば、そういう関係性が全くない、まっさらな場で自分の力を試すことが出来ると考え、すぐに申し込みました。 

 

――インターシップに対してどんな期待を持っていましたか? 

インターンシップは、受入企業側も「インターンシップ」と理解されている。つまり、“お互いの期待感が一致している”状況であること、そして、参加企業や相手の人柄がある程度分かっている中でチャレンジ出来るのがいいと思いました。副業の応募は、正直、どんな会社なのかよく分からないところがある。この不安がなく、安心出来ました。

それに、経験がないのに、いきなり社外で副業としてお金をいただくのは、やはり気持ちの面でもハードルが高いです。でもインターンシップであれば、お金はいただかないけれど、実践ができる場があることが、すごく良いと思いました。 


(インターンシップ先となったSPCとかちむら株式会社が運営する
北海道帯広市の観光交流拠点「とかちむら」)

 

業界は違っていても、やることは同じ。「社外でも自分の今までの経験を活かすことが出来る」と実感できた。 

 

―――インターンシップではどのようなことに取り組まれたのでしょうか。 

インターンのゴールとして、社長から「今後の経営計画を作成したい」との話が出たので、まずは現在の経営状況や組織についての課題、社長が今後何をしたいのか等を全部聞いて、現状確認することから始めました。その内容を踏まえて課題を整理し、まずは何から取り組めばいいのか、ゴールまでの道筋を描いた資料を作成、社長と打ち合わせしながら、それに沿って一つずつ進めていきました。 

―――業務を進める上でどのようなことを意識されましたか? 

今回はフルリモートでしたので、社長と認識のずれを起こさぬよう、打ち合わせでは、毎回冒頭に先述のゴールまでの道筋を描いた資料を提示し、現在の立ち位置を共に理解しながら進めることを意識しました。また、インターンシップの最後には、幹部社員の皆様も巻き込んで、経営計画を理解してもらう研修を企画・実施し、「皆で経営数字の共通言語をもつ」という土壌をつくっていきました。 

実はこの方法は、普段保険代理店向けに実践している方法と一緒なんです。業界や抱える悩みは全く違いますが、抽象度をあげて考えると、結局行き着く課題は、売上や資金繰り、人・組織等、共通していました。業界は違っていても、やることは同じであり、自分の今までの経験は社外(他業界)でも活かすことが出来るということを実感出来ましたね。 

(現在、勝並さんが副業として携わる、北海道帯広の珈琲メーカー 珈琲専科ヨシダ
インターンシップでのご縁が副業に繋がる形に。)

 

―――日常業務との両立で苦労したことはありますか? 

リモートなので、あまり両立に対しての苦労はありませんでした。資料作成にある程度の時間はかかりましたが、作業自体は、普段代理店向けでもやっている、馴染みのある内容でしたので、苦ではありませんでしたね。打合せが月2~3回、その準備を併せると月10時間くらいでした。 

初めてインターンシップに参加するのであれば、今までの経験のある分野から始めるのは良いかもしれません。 

 

―――インターンシップをやる中で一番印象に残ったことはありますか? 

経営計画を社員の皆さんと共有する研修のアンケート結果で、多くの方が長文のコメントを記載してくれたことが嬉しかったですね。皆さんそれぞれが、会社のことを一生懸命考えていることがすごく伝わりました。 

(とかちむら内にある「とかちむらキッチン」。ここでは十勝名物の豚丼や十勝産の素材にこだわったスイーツなど、十勝の味覚をたっぷり満喫できる)

 

定年になってから行動するのでは遅い。今このチャンスを使わないともったいない。 

 

―――今回のインターンシップに参加した満足度はどうですか? 

120%ですね!Dialogue for Everyone(株)の方々のサポートがあったので、安心感をもって取り組めました。また、インターンシップ開始時のキックオフで、お互いの期待値のすり合わせがしっかり出来たことで、スムーズに走り出すことが出来ましたね。 

そして、今回のプログラムに一緒に参加した社内メンバーと関係性が出来たことも大きかったです。メンバー間のチャットグループを作ったのですが、そこで皆の頑張りを知ることで刺激を受けましたし、一人じゃないと勇気付けられました。 

今後はこの経験を社内の業務にも活かしていきたいです。そして、今後も出来れば毎年インターンシップに参加したいですね。今度は営業や市場調査など、今までの経験と全く異なる分野にもチャレンジしてみたいです! 

 

―――これからインターンシップにチャレンジする人に伝えたいことはありますか? 

自分が将来何やりたいか、ある程度わかっているなら、即チャレンジしたらいいと思います。もし何をやりたいのかわからないなら、何でもいいからやってみて見つけてみる、のも良いと思います。ただ考えるばかりで何も動かないより、まずは動いてみることで、自分は何が得意で、何が好きかを発見出来るはずです。 

定年になってから行動するのでは遅いと思います。今、こういうお試しの場を活用させてもらうのは、すごくいいチャンス、使わないともったいないと思いますね。

 


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